大企業が感じている、デジタルのもたらす脅威
例えば自動車業界では、新車購入の検討時における見込顧客のディーラー訪問回数が、2回程度にまで減少しているため、顧客理解が低下し、従来のマーケティングが機能しないという問題に直面している。消費者は、「ディーラーに通いながら収集する」という従来のスタイルから、「ネットで調べ、購入車種を絞ってからディーラーを訪問。あとは試乗だけをして決める」という行動スタイルへ変化している。こうなれば、経営資源をよりネットへ投下していかないと、顧客離れを招くことになる。
消費者行動が大きく変化している以上、ディスラプターに対抗するための新規事業開発や、既存事業のトランスフォーメーション検討において、企業は顧客目線に立つことが重要になる。そして、そのためによく用いられるのがデザイン思考だ。