大きな反響を呼んだ、ファッションECの新コンセプト
ZOZOスーツ無料配布の目的は、発表されている限りでは2つある。1つは計測した体型データを活用し、ファッションECでも顧客が自分に合ったサイズを手軽に選べるようになること。もう1つは同日発表されたプライベートブランド 「ZOZO」 から展開される商品の開発に活用することである。
洋服のサイズ規格はブランドによって少しずつ異なることが多く、試着しないとサイズがぴったりかどうかわからない。この不安感が、オンラインショップのボトルネックになっていたことは間違いないだろう。ところが、ZOZOスーツで計測した数値をZOZOTOWNアプリに登録すると、その人にぴったりのサイズをお勧めしてもらえる。こうなれば「試着できない」という従来ECのハードルを飛び越えることができる。非常に大きな変革なのである。
このニュースには多くの人が関心を持ち、ZOZOスーツが発表された正午の予約受け付け開始から10時間で、なんと23万件もの予約があったという。その結果、ZOZOスーツの生産が間に合わず、配送が大幅に遅延していたが、2018年1月31日にようやく配送がスタートした。最初に注文した予約者から配送を始め、11月後半に注文した予約者は最大6カ月、それ以降の予約者には最大8カ月かかる可能性があるという。