イノベーション創出に苦悩する日本企業
テクノロジーが目覚ましく発展していることを背景に様々な商品・サービスが生まれていることは事実だが、それ故にイノベーション=新しい技術という考えが強く、トップダウンでソリューションドリブンの検討が進められている。しかし、ソリューションドリブンで考えると、アイデアの種自体は発想できる反面、どうしても顧客のニーズを置き去りにしがちである。ブロックチェーンが好例だ。時代を変えるテクノロジーと言われて久しいものの、”高い送金手数料を解決したい” という課題から生まれたビットコイン以外の成功例に乏しい。(そのビットコインも今では投機目的のユーザーがほとんどであるが) ”ブロックチェーンで何かできないか?” といったソリューションドリブンの考え方では、良い商品・サービスは生まれないのだ。しかし、多くの日本企業では、経営陣からの「○○というテクノロジーを活用したサービスを検討せよ」という号令のもと、今日もソリューションドリブンでの検討が進められている。