実質的な「制限解除」が呼び込んだ、遠隔診療の普及
「遠隔診療」という言葉をご存じだろうか。スマートフォンやパソコンのビデオチャット機能を使い、インターネットを介して医師が診療を行っていくオンライン診療のことを言う。この遠隔診療、存在自体は通信技術が発達してきた20年ほど前からあった。しかし、医師法には「診察は基本的に対面で行うべし」という考え方がある。そのため、厚生労働省はこれまでに何度か「遠隔診療通知」と言われる通知を発表し、遠隔診療を行うことができる範囲を制限してきた。具体的には離島やへき地など、対象地域が制限される上、国が指定した(重症度の高い)9つの疾患にしか認められてこなかったのだ。
ところが、2015年8月、厚生労働省は「これまで提示してきた対象地域、疾患はあくまでも例であって、制限ではない」という新たな通知を出した。つまり、「離島やへき地でなくても、また、指定された9つの疾患でなくても、遠隔診療をしてもよい」と解釈できるようになったのである。この通知を受けて、2015年の秋以降、MEDLEYやMRTなどを筆頭に、遠隔診療を行うためのシステムを提供する事業者が次々と登場。医師自らが遠隔診療のシステムを作り遠隔診療サービスを提供したクリニックもある。
ところが、2015年8月、厚生労働省は「これまで提示してきた対象地域、疾患はあくまでも例であって、制限ではない」という新たな通知を出した。つまり、「離島やへき地でなくても、また、指定された9つの疾患でなくても、遠隔診療をしてもよい」と解釈できるようになったのである。この通知を受けて、2015年の秋以降、MEDLEYやMRTなどを筆頭に、遠隔診療を行うためのシステムを提供する事業者が次々と登場。医師自らが遠隔診療のシステムを作り遠隔診療サービスを提供したクリニックもある。