デジタルを使ったリスクマネジメントの考え方

 従来のリスクマネジメントには、4種類のアプローチが存在した。リスクそのものを自社で発生させない「回避」「転嫁」、リスクが発生した後で対応する「軽減」「受容」がそれに当たる。そして、4種類のアプローチの組み合わせによってリスクの「量」と「質」を管理していた。

 デジタル・リスクマネジメントでは、デジタル技術の「自動化」「精緻化」「リアルタイム化」という機能を活用して、「回避」「転嫁」「軽減」「受容」というアプローチを効率化・高度化していく。それに加えて、人工知能(AI)によるリスク予測の機能を活用していく。リスクの発生確率を予測するだけでなく、リスクを生じさせる因子を特定して、影響の度合いまで判定し始めている。それによりリスクが「いつ」高まり、そのタイミングで「何に」気を付けるべきかが分かるのだ。

 「いつ」「何に」が分かることが、リスクマネジメントにおいては革新的である。リスクが高まるタイミングに合わせて、最も影響が大きい因子に絞りこみ、ピンポイントで対策を打つことができる。リスク対策が、事前に決めたリスク対策を実行するだけではなく、リスク対策そのものを柔軟に変更していくことが可能になったのだ。

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